江戸時代に活躍した義民、小泉弥治右衛門（やじえもん）という人物をご存知でしょうか。
守口市藤田町には大きな遊具やアスレチックがある「弥治右衛門碑前公園」が存在します。
広い公園であり子どもたちが遊ぶ姿が見られますが、藤田町周辺の歴史を深く知れる場所として大人でも楽しめます。
今回は弥治右衛門碑前公園の特徴や概要、そして弥治右衛門本人について見ていきましょう。

弥治右衛門碑前公園の特徴

弥治右衛門碑前公園はジャンボ滑り台やアスレチックができる大きめの遊具が特徴です。
藤田西公園と隣接しており敷地を合わせるととても広いため、鬼ごっこやサッカーなどで走り回れる貴重な公園でもあります。
ジャングルジムや急斜面のすべり台もあるため、小さい子を連れていくときは目を離さないようにしましょう。
またゲートボール場もあり、平日のお昼はお年寄りがあそぶ場としての役割も。
弥治右衛門の記念碑やお墓がある場所については、下記で詳しくご紹介いたします。

トイレ・手洗い場がある清潔な公園

公園内に休憩所やトイレ、手洗い場も完備されていることも特徴の一つ。
その場で砂のついたおもちゃや手足を洗えたり、ペットの水分補給も可能で散歩コースとしても優秀な公園です。
バケツを持っていけば夏場に花火もできるため、家族のだんらんやご近所づきあいを深めることも。
ただ、公園自体は住宅と非常に近い距離で隣接しているため、煙が届かないよう中央のグラウンド側で楽しみましょう。

弥治右衛門は何をした人？

公園の名前にもつけられている弥治右衛門とは、江戸時代にその地域を救った村のリーダー「小泉弥治右衛門」からつけられています。
江戸時代から低地でなかなか作物が育たなかった大久保町・藤田町周辺は、毎年の年貢に苦しめられていました。
幕府からは費用がないから排水するための樋（ひ）が作れないと言われていましたが、ある大雨の日に弥治右衛門は自らの資材で樋を作り、周辺の畑は事なきを得ました。
しかしそれは幕府の許可なしにおこなったことで、弥治右衛門は罪に問われましたが、最期まで樋を取り壊すことなく、そのまま家族とともに処刑されてしまったのです。
弥治右衛門の遺した樋のおかげで一帯の収穫量は上がり、村民は弥治右衛門の功績をたたえ感謝の気持ちをこめて碑を建てたのが、この公園の由来です。
現在弥治右衛門が作った樋は遊歩道になりましたが、小学校の校歌に名前が出るなど、今でも地域から感謝されている人です。
この話は現地の記念碑にて書かれているため、お通りの際はぜひ一度見ていただきたいです。

弥治右衛門碑前公園の魅力

弥治右衛門碑前公園は大きな遊具や歴史を感じられる碑が近くにあるなど、特徴自体がとても魅力的な場所です。
しかし、実は公園自体に碑はなかったり遊具は隣接する別の公園にもあるなど、なかなか気づけないポイントもあるため、事前に概要を確認して遊びに行きましょう。

弥治右衛門碑前公園の魅力①碑からとても近い

弥治右衛門の名前は付いてますが、実はこの公園に記念碑やお墓はなく、あるのはそこから10m程度離れた「弥治右衛門児童公園」です。
この公園は面積が狭めでスペースや遊具もないため、子どもが遊ぶには適していません。
しかし、園内に見られる風化しかけたおごそかな碑は時代と歴史を感じさせるもので、子どもの教育や歴史に触れさせる場としてはとても良い公園です。

弥治右衛門碑前公園の魅力②大きな遊具がある

子どもにとっては碑を見るより、こちらのほうが魅力的でしょう。
大きくゆるやかな傾斜のすべり台やシーソーなど小さい子がよろこぶ遊具から、ベーシックなブランコやジャングルジムも揃い、岩登りを模した遊具といった上級者向けの遊具も見られます。
隣接している藤田西公園には急斜面のすべり台とアスレチック遊具があるため、刺激を求める小学校高学年の子どもたちも楽しめるはず。
小さい子のおすすめの遊び方は、段ボールでソリのような形を作りおしりに敷いてすべること。
紐をつけることで安全性が高まり、比較的服を汚さずに遊べます。

弥治右衛門碑前公園の魅力③子どもの意欲が育てられる公園

どの公園でも言えることですが、外遊びは子どもの運動不足解消、そして運動神経の上昇が期待できます。
守口市も「公園は心身の健康増進や子どもの健全な育成に効果がある」との考えで整備方針を定めています。

弥治右衛門碑前公園はシーソーやブランコなど普通の遊具もあれば、ジャンボ滑り台やアスレチック系の一風変わった遊具もあり、楽しみながら子どもの五感を高められる絶好の場所。
走り回れるグラウンドもあるため、お友だちと遊ぶための社交性やどうやって追いかけようかといった考える楽しさも身に付くはずです。
そう考えると広さも十分で遊具もある、そして近くに地域の歴史がわかる記念碑がある弥治右衛門碑前公園は、子どもの運動教育にとても適した公園でしょう。

弥治右衛門碑前公園の魅力④住宅街にある大きな公園

公園の周りはお店が少なく、ほとんどが戸建ての住宅街です。
利用する人は地元の人ばかりで、ご近所さんがお互い子どもを見守りあうことも日常風景です。
地域のコミュニティを形成するきっかけにもなるため、なかなか同じ年ごろの子を持つママ友に出会えなかったり地域の知り合いがいない方は公園に通ってみてはいかがでしょう。

弥治右衛門碑前公園の概要

●弥治右衛門碑前公園住所：守口市藤田町3丁目5-11
●弥治右衛門児童公園住所：守口市藤田町3丁目4
●トイレ：あり
●手洗い場：あり
●駐車場：なし
●管理者：守口市（都市整備部公園課）

2021年現在の主な周辺施設として徒歩5分以内にスーパー、徒歩10分以内にコンビニがあり、ちょうど近所にある買い物施設の真ん中に位置するような立地です。

そのため買い物場所が豊富とは言えませんが、弥治右衛門碑前公園から門間市立古川橋小学校まで徒歩5分以内なので、小さい子がいるファミリーでも住みやすい地域です。
ただ、未就学児を公園で遊ばせるなら藤田町、大久保町と進み金田町の「金田南公園」がおすすめです。
弥治右衛門碑前公園から徒歩20分とかなり離れていますが、人工芝や幼児向けの遊具が揃っており、安心して遊ばせられます。

守口市・弥治右衛門碑前公園のアクセス概要

●京阪電車「大和田駅」より徒歩10分
●京阪バス「古川橋府営住宅前」より徒歩5分
●京阪バス「藤田南」より徒歩8分

もし石碑やお墓を見るために車で行くのなら、公園前ではなくて近隣の有料駐車場に停めましょう。
公園付近は狭い道も多く、路上駐車すると自転車すら通れない道もあり、短時間でも厳禁です。

弥治右衛門碑前公園は避難場所？

守口市内ではいくつかの公園が地震や火災時の一時避難場所として指定されていますが、弥治右衛門碑前公園は含まれていません。
特に藤田町含む守口市の東部地域は住宅街が多いけれど、他地域と比較して防災に対応した大規模な公園がなく、防災対策を踏まえた整備はまだこれからといった状態です。
藤田町では弥治右衛門碑前公園と同じくらい広い「藤田公園」が避難場所なので、お住まいの方は最寄りの避難場所を今一度守口市のホームページにて確認しましょう。

まとめ

大きな遊具と広い敷地が特徴的な弥治右衛門碑前公園。
住宅街のなかにあるためご近所さんの見守りもあり、小さい子から小学生を持つご家庭なら家の近くにあると助かるような、魅力的な公園です。
弥治右衛門碑前公園に碑はありませんが、徒歩数十秒の弥治右衛門児童公園にありますので、まだ行ったことのない方はぜひ一度お立ち寄りください。