物件選びの際、築浅物件という表記を目にしたことはありませんか。
築年数が浅いといっても、年数が浅いのは何年目くらいまでと設定されているのでしょうか。
築浅と聞くと綺麗な物件というイメージがあり、なんとなく築浅が良いのではないかと思う人も多いでしょう。
築年数とは物件が完成した後に経過した年数のことです。
築年数がそれほど多くない物件は「築浅」と言われています。
「築浅」と謳われている物件は比較的新しい物件なので、人気が高い傾向があります。
今回の記事では人気の築浅物件についてまとめました。

築浅物件の定義とは

築年数の浅い物件は人気があり、一般的に良いと言われています。
築年数が浅いといっても、だいたい何年目くらいまでが浅いと言えるのでしょうか。
築浅物件にはおおまかな定義があるので、定義を参考にしながら物件を選んでみてください。
もちろん、人によっては多少古くてもデザインが気に入ったり、立地条件が気に入ったりして物件を決定する人もいます。
自分の基準に合う物件を探せるように、築浅物件と比較してみるのもいいかもしれません。

新築物件と築浅物件の違い

新築物件と築浅物件には違いがあるのでしょうか。
新築物件にはきちんとした定義があります。
新築とは、築一年未満であり、入居している人が誰もいない物件で未使用のままとなっている物件のことです。
「築一年未満」の定義により、建てられたままで未使用・未入居であっても、完成して一年以上建っている物件なら新築ではなくなってしまいます。
また、築一年未満の物件だとしても一度でも誰かが住んだことのある物件であれば、「新築」の表記はできないため「築浅」という扱いになります。

一般的な築浅物件の定義

築浅物件は、新築と違ってきちんとした定義がありません。
築浅とは、建設後まだそれほど年数がたっていない物件のことで、かつ過去に入居者がいたことのある物件のことを指します。
物件の管理会社によって差がありますが、一般的に築浅物件は「築一年未満で過去に入居者がいた物件」もしくは「完成後五年以内の物件」とされているケースが多いです。
管理会社の設定により築浅を完成後十年以内の物件としているケースもあります。

築浅の法律上の定義はない

物件の完成後どれくらいの年数以内なら築浅と表記できるのかについての法律上の決まりはありません。
具体的な数字があり、何年たてば築浅と言えなくなるという法律の定義は無いのです。
不動産会社などの広告で「築浅物件」という表記があっても、管理会社によってそれぞれ扱っている物件の平均築年数は異なります。
実際に建物を見学すると、その建物の新しさや古さを見てチェックすることができるので、広告だけ見て判断することはしないでください。

築浅物件のメリットとは！

築浅物件の定義や築浅の年数は不動産会社や管理業者によって異なるため、建物の状態を直接的に知ることはできません。
しかし、築年数が浅いということで、どのような物件なのかの目安にはなるでしょう。
築年数の浅い物件にはメリットがあるので、自分に合った物件を選ぶ基準として知っておいて損はないでしょう。

屋外も屋内もきれいなことが多い

昔の建物と違い近年建築された建物は、使用されている住宅資材が進化していることにより、外壁や内装などがきれいなまま長持ちしやすく年数が経過しても劣化するのが遅い傾向にあります。
築浅のような比較的新しい物件で、完成後五年以内くらいの物件なら劣化の進み具合も遅いケースが多く、屋外も屋内もきれいで良い状態を保っていることが多いです。
気をつけなければならないことは、完成後まだそれほど建っていない物件で「築浅」と謳われていても、前に暮らしていた人が住居をあまりきれいに使っていないケースもあることです。
住み方によっては、築年数が浅くても暮らし方が悪いせいで劣化の進行度が早まってしまっている物件もあります。
築年数が浅いからきれいなはずだ、という思い込みは捨てて、実際の物件を見て確かめることが大切です。

設備の充実が期待できる

築浅物件は比較的新しい物件なので、古い物件と比べると、オートロックやモニター機能付きインターホンなどの新しい設備がそなわっていることが多く、設備の充実が期待できます。
セキュリティがしっかりしている物件は住んでいて安心できるでしょう。
屋内の設備に関しても、風呂桶の追い炊き機能や室内乾燥機などが完備されていたら嬉しいポイントだと思います。
ただ、まれに古い物件の中にもリフォームなどを行い設備が充実している住まいがあります。
物件探しをする際は、設備面も注意してチェックしてみましょう。

新築と比べて家賃が安いケースが多い

新築と比べて築浅物件は家賃が安くなるケースが多いです。
新築物件と築浅物件の違いは、一言でいうと過去に入居者がいたことがあるかどうかです。
建物の質などに差があるわけではないので築年数のことだけを考えると、築浅物件は新築物件よりもお得になるケースが多くなります。
通常、賃貸物件は築年数が経過していくと家賃相場が少しずつ安くなります。

築古物件と築浅物件の違い

築古物件と築浅物件は言葉が似ていますが、違いがあります。
建物を建設してから年数がたっていくと、新築のころとは違ったさまざまな問題が生じてくるようになります。
築年数が経過することで物件に影響が出るのはどのような部分か知っておくと、チェックするポイントを絞りやすくなります。

設備が劣化しやすくなる

害虫が発生しやすくなる

耐震基準が古いときに建設された建物かもしれない
それぞれ、物件が古いことで生じる可能性のある問題です。
築古物件の対策方法を検討し、築浅物件とどちらのメリットが大きいか考えてみてください。

設備が劣化しやすくなる

昔建設された古い物件は、築年数が経過することで新築物件と比較すると設備などが劣化してしまっていることがあります。
古い設備でも住めればいい、使えればいいという問題ではなく、生活が困ってしまうような設備の劣化もあります。
建物の外壁が傷んできて塗装がはがれてきてしまったり、配管が劣化することで水が詰まりやすくなったり、給湯装置などが消耗していてスムーズに使用できないことがあります。
オーナーによっては物件のメンテナンスをきちんとしていて、リノベーションなどを行い設備の劣化に対応しているケースもあります。
築古物件だからといって必ず外壁や内装、設備が傷んでいるわけではありません。
しかし、物件のリノベーションやリフォームは法律で定められてはいません。
築古物件で築年数が経過していても、傷んだまま放置し家賃を低く設定して入居者を募っていることもあります。

害虫が発生しやすくなる

古くなった物件は新しい物件と比べると、建物に隙間が多くなってきます。
隙間があるせいで住まいに虫が侵入しやすくなり、害虫が発生しやすくなります。
特に、低い階にある部屋や木造の建物は、そうでない建物と比較して害虫の侵入リスクが上がります。

築浅物件のデメリットとは！

築浅物件は比較的新しい物件のため人気が高く、新築と比べて値段が安いので築浅を希望する入居者は多いです。
しかし、築浅物件にはデメリットもありますから、把握しておきましょう。

築浅は人気が高すぎる

築浅は人気のある物件のため、希望者が集中する場合が多いです。
人気が高すぎることが原因で、築浅を探しても希望の物件を探すのが困難なことがあります。
築浅にこだわりすぎてなかなか物件が見つからないこともあるかもしれません。
希望の物件が見つからないことも考慮に入れ、間取りや立地条件など、築浅以外の条件も考えて優先順位を決めておくとよいでしょう。

アレルギー反応が出るかもしれない

新築物件は新しくて気持ちが良いですが、新しい物件でよくある悩みとして、アレルギー反応が出る場合があります。
築浅物件も新しい物件なので、建築素材に使われている建築資材によっては、入居者がアレルギー反応を起こしてしまうかもしれません。
接着剤や塗料など、建築資材にはさまざまな化学物質が使われています。
近年では建築基準法が改正されたことにより、建築資材に規制がかかり、換気システムも24時間行われることが義務となっているので、築浅物件でも心配は減ってきています。

まとめ

引っ越し先を探している時、築浅と表記されている物件を目にすることがあると思います。
築浅とは築年数が浅く比較的新しい物件ですが、築浅に法律上の定義はないため、設定されている年数は管理業者によって異なります。
安くて綺麗な築浅物件は人気が高く、設備が充実しているケースが多いです。
築浅のメリットとデメリットを把握し後悔のない物件選びをしていきましょう。